(続)タイトルいつ決めるのさ

ちょっとしたメモ置き場。何かの参考にして頂ければ幸いです。

ランニング用のイヤホンを Powerbeats Pro に買い換えました

ランニング用のイヤホンを「Powerbeats 3」 から「Powerbeats Pro」に買い換えました。両者の最大の違いはなんと言っても完全ケーブルフリーになったことですね。搭載されている制御チップが Apple製の「W1」チップから「H1」チップへと変化したことでどういった変化があるのかという点も楽しみです。Powerbeats3 はどうしても走っていて安全確認のために首を左右に振った時などに左右のイヤホンを繋いでいるケーブルが突っ張って邪魔に感じる事があったので、新しく完全ワイヤレスの Powerbeats Pro が発売されると知った瞬間「これだ!」と思って買い換えを決めていました。

いやあ、それにしても日本での販売開始は遅れに遅れましたね。3月下旬に最初に情報が出てから 5月になってようやく米国とカナダで黒色のみ発売開始、日本では 6月に販売開始とされていたもののその後一旦「今夏発売予定」と時期があやふやにされて 7月12日にようやく予約開始ですもんね。他のカラーバリエーションに至っては米国ですら現時点で未発売です。発売が待ち遠しいと思った製品は久しぶりです。

Powerbeats Pro外箱 7月12日に予約が始まった事はすぐに知っていたのですが、本当の所はモスカラーが欲しかったので他色モデルの発売を待つべきか待たざるべきか半日ほど迷っていた為に出遅れてしまい、結局納品まで 3週間待つことになってしましました。今回はノジマオンラインで予約を入れたのですがdポイントのキャンペーンの影響もあったのかかなりの予約が入っていたようです。他のカラーバリエーションについては今夏発売となっていますが厳しいかも知れませんね。黒色モデルについてはここ 1週間ほどでようやく各店とも在庫状況が良くなってきたようです。

パッケージングに Apple らしさが増していますね。Powerbeats 3 もしっかりしたパッケージでしたが高級感を感じるという程ではありませんでした。その辺りが Powerbeats Pro ではかなり上品になっています。外箱の質感も iPhoneiPad と同じになり、縦に横にと転がしながら開けていくような感じで新たに購入した商品を開ける時の高揚感を得られるものになっていると思います。

Powerbeats Pro開梱

黒の純正 Lightning ケーブルが付属するというのは珍しいですね。他では Magic Keboard くらいじゃないでしょうか。ケース背面の端子に接続して充電するようになっています。イヤホン本体にケーブルを接続して充電というわけにはいかないので、充電時は必ずケースに収納した状態で行わなければなりません。これ、もしケースを紛失してしまったらどうなるんでしょうね。ちょっと気になります。・・・ということで調べてみたところ「beatsのサポートページ」に料金が載っていました。それによると、

紛失した場合
Powerbeats Proイヤーバッドやその充電ケースを紛失した場合は、有償で交換できます。
   製品               料金
    Powerbeats Pro イヤーバッド    ¥ 10,300
    Powerbeats Pro 充電ケース     ¥ 10,300

ということでした。安くは無いですが入手する事自体は可能なようですね。AirPods と違ってイヤーフックがあるので片耳だけ無くしてしまうというのはあまり心配なさそうですが、そうした場合の救済手段も用意されているようです。また、製品保証期間が過ぎた後でもバッテリーが充電できなくなってしまった場合は 8,200円の費用を支払うことでバッテリー交換が可能とのことでした。(各費用は 2020年1月31日時点のものです。また、税抜価格だと思われますのでサポートにてご確認下さい。)

Powerbeats Pro充電ケース 大きい大きいと言われていたケースですが、計ってみると 8cm四方くらいですね。確かに他の完全ワイヤレスイヤホンと比較するとかなり大きめなのは事実のようですが、もっと大きいのかと思っていたので逆にあれ?こんなもんかと拍子抜けしました。まあジーンズのポケットに入れて・・・というのは無理がありますが、手持ちの鞄などに入れて持ち歩く分には全く問題無い大きさだと思います。ケース背面の Lightning 端子で充電器と接続するようになっています。ワイヤレス充電には対応していません。

ケース自体はしっかりしていて強度は十分だと思いますが、表面がツルツルしていてとても滑りやすいので落とさないように注意して取り扱った方がよいですね。既にケースの保護ケース(!)も多数発売されているようなので、多少重くはなるでしょうがそういった物を使うのもありなのかも知れません。

Powerbeats Proイヤーピース 付属するイヤーピースは初めから取り付けられているものを含めて 4種類。形状は Powerbeats3 に付属していたものと同じもののようです。イヤーピースはフィットの具合次第で結構音が変わってくるので面倒くさがらずに付け替えて試して自分に合ったものを見定めた方がよいです。どうしても合わなければ市販のものを試してみるのも良いでしょう。ただ、元々の用途がスポーツ用なので(安全の為に外音が聞こえることはとても大事!)遮音性には過度な期待はしない方がよいです。

Apple 謹製の「H1」チップを搭載しているおかげで iPhoneiPad ではケースに入れた Powerbeats Pro を iOSバイスの 5cm 以内に置いてケースの蓋を開けるだけでペアリングが始まります。この辺りは「W1」チップを搭載していた Powerbeats3 や beatsx の使い勝手とほぼ同じですね。

Powerbeats Proペアリング ペアリングが完了すれば左のSSのようにケースとイヤホン本体のバッテリー残量がそれぞれ表示されます。ホーム画面左フリックからのバッテリーウィジェットやコントロールセンターを呼び出して AirPlay やオーディオの出力先を選択する画面からも Powerbeats Pro とケースのバッテリー残量を確認することができます。ただ、イヤホンの左右別々にバッテリー残量が表示される事もあれば一組としての残量が表示される事もあるのですが、どうも左右でバッテリーの充電具合に差が出ている場合のみ左右別々の表示になるようですね。充電の際は端子の接触具合にちょっと気をつけて置いた方がよいかも知れません。

コントロールセンター ペアリングが済んでいれば iOS のコントロールセンターから Powerbeats Pro や他のスピーカーやイヤホンなどと音声を再生させる端末を簡単に切り替える事ができます。ここは iOS のいいところですね。

Windows PC とペアリングさせる際は、Powerbeats Pro をケースに収めて蓋は開けたままにしておき、ケース前方のシステムボタンを前面の LED が点滅し始めるまで押し続けます。Window PC の方で「設定」→「デバイス」から「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」を選んでデバイス探索モードにすれば見つかるはずです。

iOS からは Powerbeats Pro のデバイス名を好きな名称に変更することが可能です。Powerbeats Pro に接続した状態で「設定」→「Bluetooth」から端末横の「i」マークをタップして「名前」の所で変更できます。ただし「Powerbeats Pro」という名前には変更出来ないらしく「〇〇のPowerbeats Pro」という初期の名称に戻ってしまうので、頭に何か付けたり他の名前を使ったりしないと駄目なようです。AirDrop あたりとの関係でしょうかね。

Powerbeats Proファームウェア ちなみに製品のシリアル番号とファームウェアの確認は iOS 機器からは「設定」→「一般」→「情報」で下の方の Powerbeats Pro の所をタップすれば行う事ができます。iOSバイスがある場合は今後ファームウェアのアップデートがあった際には自動的に適用されるそうなのでほぼ気にする必要は無いでしょう。WindowsMac からは「こちら」から「Beats Updater」をダウンロードしてインストールしておく事で USB で接続して確認することも可能です。購入時点では「1E205」でした。


さて、初期設定まで済んだので実際に使ってみた感想をば簡単に。

■ 装着感・防水性 ■


Powerbeats Pro は Powerbeats3 からホールド感が大きく向上しています。これはとにかく左右を繋ぐケーブルが無くなった事の影響が大きいですね。イヤホン自体の軽さもあって曲に合わせて激しくヘッドバンギングしたところで外れそうにありません(笑)。Powerbeats3 でも iPhone などの端末から直接ケーブルを伸ばすことを考えれば全く別次元の快適さを提供してくれていましたが、横断歩道を渡る前に安全確認しようと首を左右に振った時などにどうしても引っかかりや突っ張りを感じたり、ウエアとの摩擦で外れかけたりといった事がありました。Powerbeats Pro はそうした際に邪魔になるケーブルが一切ありませんし、ペアで 5g 程軽くなっている事もあって耳に付けた時に全く重さを感じさせません。これは特筆ものの快適さです。

Powerbeats Pro イヤーフックはある程度の調整が可能です。フック根元から上部付近にかけてワイヤのようなものが入っていると思われますので、しっかり根元を持っておいてゆっくりと調節してください。先っぽだけ持って調節しようとすると根元からポッキリなんてことになりかねませんのでその点はご注意を。

これまで beats は耐水・耐汗性能に関して曖昧な表現を使ってきましたが、今回ははっきりと IPX4 等級(いわゆる生活防水)と明記されています。ワークアウト終了後に軽く水洗いする程度なら大丈夫ですが、着用しての水泳や入浴はやめておいた方がよいです。特にシャワーや入浴時は湯気が結構厄介なので持ち込まない方がいいです(サウナなどは論外)。また、ケースについては耐水仕様では無いと書かれていますので、雨に濡れるところに置いたり水中に落としたりしないように。いずれにせよケースにしまって充電する際はしっかり乾かしてから充電するようにした方がよいでしょう。横着して濡れたままケースにしまう事はやめておくべきです。

Powerbeats3 でもそうでしたが、イヤホンを付けた状態でサングラスを掛けても全く気になりません。眼鏡などとの併用を気にされている方も居られると思いますが、この点は心配無用だと思います。

■ 操作性 ■


Powerbeats Pro には電源スイッチがありません。ケースから取り出して耳に装着するだけで起動音が鳴って iPhone などのデバイスと接続されます。片方を着けてもう一方を耳に取り付けている間に起動が完了するのですぐに音楽を聴き始めることができます。逆に片方を耳から外すと自動的に一時停止になり、両方外すことで停止します。ただし電源が切れるわけではないようでケース外で放置していてもバッテリーは減っていきます。

Powerbeats Pro自動耳検出 この「自動耳検出」機能は必要なければ iOS の場合「設定」→「Bluetooth」で「Powerbeats Pro」を選択してスライダを OFF にすれば切ることもできます。この場合イヤホンを耳から外したときの一時停止や装着し直したときの再開などの機能は使えなくなりますので、サイドの「b」ボタンで操作してやることになります。

左右どちらのイヤホンでもボリュームの上げ下げや再生・一時停止などのコントロールを行うことができるのが便利ですね。タッチセンサーだと汗の影響を受けて反応が悪くなったりしますが、Powerbeats Pro では全て物理ボタンとなっているのでこの辺は確実な操作ができます。
「b」ボタンを押すことで行える操作は以下の通り。
  ・楽曲コントロール
     1回押し ・・・ 音声の一時停止または再生再開
     2回押し ・・・ 次のトラックへスキップ
     3回押し ・・・ 1つ前のトラックへ戻る
  ・電話機能
     1回押し ・・・ 電話への応答・切断
     長押し  ・・・  着信拒否
  ・Siri のコントロール
     「Hey Siri」または「b」ボタンを長押ししてチャイムが聞こえたら用件を話す。
       ※ 「ロック中にSiriを許可」がONになっている必要があります。

■ バッテリー・充電 ■


充電端子部の比較 Powerbeats3 では USB Micro B を本体に直接差し込む方式でしたが、Powerbeats Pro ではケース背面の Lightning 端子にケーブルを繋ぎ、イヤホン本体をケースに収める事で充電するようになっています。この時イヤホン側の接点とケース側の接点がきちんと合っていないと充電できませんのでしっかりケースに収まっていることを確認する必要があります。
磁石でケースに吸い付くように収まるようにはなっているのですが、ずれていて気付かなかったり充電端子がきちんと接触していなかったりといった事があるようなのですよね。

Powerbeats3 と比較するとイヤホン単体での最大連続再生可能時間こそ 12時間から 9時間に減ってしまいましたが、バッテリーケースと併用することで 24時間の稼働が可能とのことです。ケースを持って走らなくてもフルマラソンくらいではまず問題になることはないでしょう。5分間充電で約 1.5時間再生可能な「fast fuel」機能も健在です。出掛けになって充電が出来てないことに気付いた時には非常にありがたいですね。身支度を調えている間にとりあえず使えるようにはなります。

ケース側のコネクタについてはできれば Lightning ではなく USB Type-C にして欲しかったですね。ワイヤレス充電に関してはコイルの発熱がバッテリーに良くない影響を与えるという話もあるようなので個人的にはまあ実装されて無くて正解だったかなと思います。

私が購入した個体でケース側の Lightning 端子に問題があったようで、イヤホン本体をケースに収めた時点で iPhone などで給電マークが点灯していることは確認出来るのですが、満充電までの時間が異常にかかる(半日経っても充電が終わらない)という問題が生じました。後日 USB電流チェッカーを購入して確認してみると、極微弱な電流しか流れず時折充電自体がストップしてしまっていました。この件について Apple に相談したところ初期不良ということで交換となったのですが、この際の顛末については修理申込の手順などと共に以下の記事で取り扱っていますのでよろしければ併せてご覧下さい。

■ 音質・遅延 ■


まず前提として Powerbeats Pro にはノイズキャンセリング機能」はありません外音もある程度聞こえますし音漏れもしますので、電車やバス・飛行機などでの利用を考えている方はノイズキャンセリング機能のある他の製品を探した方が幸せになれるかと思います。ですが、スポーツ用途ではこの「外の音が聞こえる」という事はランニング中に車の走行音などが聞こえるという事であって、安全の為にとても重要なことだと思います。ターゲットとしている層が違うという事でしょう。面白いと思うのは音楽を聴いているときに人の話し声やテレビ音声などはあまり聞こえないのに対して車の走行音などはしっかり聞こえてくる事。このあたり、かなり上手く出来ているなと思いました。

遅延に関しては「W1」チップを搭載していた Powerbeats3 等から大きく改善されているようです。ここは新たに搭載された「H1」チップの最大の恩恵ではないでしょうか。僅かな違和感を感じる事はあるものの、以前の Powerbeats3 などで感じられた水中でもがいているような気持ち悪さが無くなり、タイミングにシビアな「ミリシタ」などの音ゲーをタイミング未調整でも遊べるようになっていたことは驚きでした。ゲーム側でしっかり調整してやれば十分実用できるのではないかと思います。

音質の傾向としては若干低音がしっかり出るようになった Powerbeats3 といった感じかなと思います。昔のイメージで beats と言えばドンシャリといった印象を持っている方も居られるでしょうが、そういう低音の効き方をするわけでは無く、Apple傘下となってからは全体的にフラットな方向になっていると思います。中域から高域にかけてが最も得意なように感じました。Spotify などの音楽ストリーミングサービスを流しながら運動するにはちょうどいいですね。コーデックは恐らく SBC と AAC のみの対応だと思われます。このことからもやはり Apple 関係の機器との相性が最も良くなるでしょう。音声の途切れについては Class 1 Bluetooth 対応なので使用中に切断されるようなことはほぼないですね。(都市中心部の混雑する駅などでは稀に途切れるという報告もあるようですが。)


実質的な前モデルといえる Powerbeats3 からは価格がかなり上がってしまいましたが、価格上昇分の満足感は十分過ぎるほど味わうことのできる製品だと思います。デバイスの切り替えなども含めてやはり AppleiOSバイスとの親和性は素晴らしいものがありますね。

それにしても左右を繋ぐケーブルが無くなっただけでこれ程までに快適になるとは驚きました。車の走行音などもきちんと聞こえるので、Powerbeats Pro が向いているのはやはり明らかに運動しながら音楽を聴きたいという人だと思います。イヤーフックのおかげで少々激しい運動をしてもまず落ちたりすることはありませんし、こうした層にとっては現状ほぼ間違いなくベストのイヤホンじゃないかでしょうか。個人的にはランニング中に音楽を聴いていると坂を登る時でも全然楽に感じる事ができたりするのですっかり手放せない品となっています。とにかくうちの近所はどこを走るにも坂が多いのですよ・・・。

完全ワイヤレスイヤホンも各メーカーがしのぎを削ってくれているおかげで他にも素晴らしい製品が沢山発売されています。防水機能が無いので運動には不向きですが、ノイズキャンセリング機能のある遮音性の高い高音質なワイヤレスイヤホンが欲しいというのであれば先日発売されたばかりの SONY の「WF-1000XM3」なんかもかなり魅力的ですね。スポーツ用に防水機能のあるワイヤレスイヤホンでは Jabra の「Elite Active 65t」の評判がかなり良いようですが、途中で落とす心配が無いこととバッテリー保ちの良さなどからやはり Powerbeats Pro に軍配が上がるかなと思います。

※ 追記 ※


8月22日から日本でもモス・ネイビー・アイボリーのカラーバリエーションモデルの予約が始まっています。販売開始は8月30日とのことですが、量販店ではモスカラーのみ1週間ほど遅れるようですね。

※ 追記 ② ※


ケース自体の充電不良と右側のイヤホンだけがケースにしまっていても頻繁に放電してしまう問題については、昨年9月の修理交換と12月にファームウェアが「2C48」に更新されたことによって完全に解消しています。現在はものすごくバッテリー保ちが良くなりました。

(2020.2.7)